ランドクルーザー70 キャンバー地形のトラバースの練習方法
まず、こちらの動画がご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=I7rD0gKRfrQ
こちらの動画は、スポーツランド岡山の広場の横にある平均斜度35度ほどのキャンバー地形です。
キャンバー地形というのは、この画像のような斜面のことを言いますが、
ここまで広い斜面の地形ではなくても、コース内や山の中では到るところに車が傾く地形はありますね。
これは私の自論なのですが、「車の傾きが怖くて行けない地形や走れないポイントは多いが、腹下が引っかかって通過出来ないポイントは少ない」といつも言っています。
ですので、バカみたいに腹下を稼ごうとして車高を上げた車の多くが、ノーマル車高に近い僕の車と同じラインを走ることが出来ないという現象が起こります。
ランクル70は、似たサイズの車に比べ、比較的重心が高いと思っています。
例えば、ランクル40系と比べると、シャーシがゴツく高さがある分、重心が明らかに高くなっています。
また、少し横幅は大きくなりますが、サファリのY60などと比べてもかなり重心が高くなるので、元々キャンバーを攻めるにはあまり向いている車とは言えないと思っています。
「どの車が最強」などということを自慢したり追求するつもりはないので、その点についてはここまでで止めておきます。
問題なのは、それぞれの車の能力を使い切ることだと思っていますので。
私は、数あるクロカンのテクニックの中ではキャンバーでのトラバース(斜面を真横に走ること)が最も難しいと思っています。
この動画のようにそれほど斜度が厳しくない処を攻めるのであれば、それほど難易度は高くないのですが、
山側のタイヤがふわふわと浮き始めるくらいの角度となると、特にオープンデフの車での難易度は極限まで上がります。
この動画では前後ともオープンデフのままで這っています。
ひとまず動画を見ながら解説したいと思います。
まず、運転席側を下にしてトラバースしていますが、どちらかというと運転席側を下にして這う方が、運転席側を上にして這うより難易度は低くなります。
なぜかというと、キャンバーでの限界付近で這う時、より荷重が多くかかる谷側のタイヤ付近の地形に大きな影響を受けるので、それが運転席から確認し易い方が簡単だからです。
この動画では移動速度を極端まで落としていますが、単純に高いラインを狙おうとするのであれば車速を上げて、孤を描くように走ればいいだけなのですが、それでは全く面白くないのでここではそのような走り方はしていません。
限界まで速度を落とすことで、グリップするかしないかの限界を探りながら這う練習でもあるのです。
この練習の目的はいくつかあります。
1つは、「傾きになれること」
先ほど「腹下がひっかかって走れないポイントは少ないが、傾きが怖くて走れないポイントは多い」と言いましたが、
「傾きを克服すること」をすることで、自分がいつも攻めているラインが数倍広がることは間違いありません。
よく、ちょっとクロカンをかじっただけで飽きてやめてしまう人がいますが、それなどは走るラインが極めて限定されていたため、バリエーションを早く使い切ってしまい、
「クロカンをやりきった」と勘違いしたためじゃないのかな?と数多くの人をこれまで見てきて思うのです。
2つめは、「限界付近でのグリップを得る操作を身につけること」
この動画でもまだ分かりにくいかもしれないのですが、ほとんど動いていないように見えて、かなり細かい操作をアレコレしています。
なるべく上のラインを狙いたいので、ちょっとハンドルを山側に切ったらタイヤのグリップ力が急に怪しく感じるので、
また少し谷にハンドルを戻してみたら今度は山側のタイヤがトルクフローを起こしそうになるので、
ブレーキチョークを強めに使って・・・
みたいに、移動速度に反して、結構忙しい操作をしてたりしますし、神経をタイヤのグリップなどに集中していたりするのです。
3つめは、「浮いたタイヤに逃げるトルクを殺す練習をするため」
これは先ほどからも言ってますが、「ブレーキチョーキング」という技です。
要はブレーキを踏むことで浮いたタイヤに逃げるトルクを殺し、接地している側のタイヤに駆動力を伝えるという技術ですが、
これが出来るのと、出来ないのとでは限界付近でのライン取りの自由度に大きな差が出てきます。
もちろん、リアデフロックなどをかけている状態で、トルクがフロントタイヤのどちらかにしか逃げない場面でも同じです。
ちなみに、ブレーキチョーキングという技をもう一度説明しますが、この動画では「ほぼずっとと言っていいほど僕はブレーキペダルを踏んだ状態で這っています」
たまに人がブレーキチョークと言いながら操作しているのを見ることもあるのですが、タッピングみたいにポンポンと強めにブレーキを踏んでいたり、
「ちょっとそれでは効きが弱いだろうなぁ」と思うような使い方をされている例も多くみかけます。
僕がブレーキチョークを多用するのは、キャンバー走行での安全性を上げるためでもあります。
なぜかというと、動画の中でも散々書いてますが、キャンバーでのトラバースで一番怖いのは、真横に倒れるので谷にハンドルを切ってアクセルを吹かしても、車は全く前進しようとせずそのまま真横に転がることが多いからです。
これは僕も99年頃、一度派手に経験してます。
だからこそ、この難しさをよく知っているわけですし、これを習得することでクロカン走行の幅が劇的に広がるだろうといつも思っているのです。
ひとまず今回はキャンバー地形でのトラバースについてお話しました。
なるべく、安全に習得してみてくださいね!
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https://www.youtube.com/watch?v=I7rD0gKRfrQ
こちらの動画は、スポーツランド岡山の広場の横にある平均斜度35度ほどのキャンバー地形です。
キャンバー地形というのは、この画像のような斜面のことを言いますが、
ここまで広い斜面の地形ではなくても、コース内や山の中では到るところに車が傾く地形はありますね。
これは私の自論なのですが、「車の傾きが怖くて行けない地形や走れないポイントは多いが、腹下が引っかかって通過出来ないポイントは少ない」といつも言っています。
ですので、バカみたいに腹下を稼ごうとして車高を上げた車の多くが、ノーマル車高に近い僕の車と同じラインを走ることが出来ないという現象が起こります。
ランクル70は、似たサイズの車に比べ、比較的重心が高いと思っています。
例えば、ランクル40系と比べると、シャーシがゴツく高さがある分、重心が明らかに高くなっています。
また、少し横幅は大きくなりますが、サファリのY60などと比べてもかなり重心が高くなるので、元々キャンバーを攻めるにはあまり向いている車とは言えないと思っています。
「どの車が最強」などということを自慢したり追求するつもりはないので、その点についてはここまでで止めておきます。
問題なのは、それぞれの車の能力を使い切ることだと思っていますので。
私は、数あるクロカンのテクニックの中ではキャンバーでのトラバース(斜面を真横に走ること)が最も難しいと思っています。
この動画のようにそれほど斜度が厳しくない処を攻めるのであれば、それほど難易度は高くないのですが、
山側のタイヤがふわふわと浮き始めるくらいの角度となると、特にオープンデフの車での難易度は極限まで上がります。
この動画では前後ともオープンデフのままで這っています。
ひとまず動画を見ながら解説したいと思います。
まず、運転席側を下にしてトラバースしていますが、どちらかというと運転席側を下にして這う方が、運転席側を上にして這うより難易度は低くなります。
なぜかというと、キャンバーでの限界付近で這う時、より荷重が多くかかる谷側のタイヤ付近の地形に大きな影響を受けるので、それが運転席から確認し易い方が簡単だからです。
この動画では移動速度を極端まで落としていますが、単純に高いラインを狙おうとするのであれば車速を上げて、孤を描くように走ればいいだけなのですが、それでは全く面白くないのでここではそのような走り方はしていません。
限界まで速度を落とすことで、グリップするかしないかの限界を探りながら這う練習でもあるのです。
この練習の目的はいくつかあります。
1つは、「傾きになれること」
先ほど「腹下がひっかかって走れないポイントは少ないが、傾きが怖くて走れないポイントは多い」と言いましたが、
「傾きを克服すること」をすることで、自分がいつも攻めているラインが数倍広がることは間違いありません。
よく、ちょっとクロカンをかじっただけで飽きてやめてしまう人がいますが、それなどは走るラインが極めて限定されていたため、バリエーションを早く使い切ってしまい、
「クロカンをやりきった」と勘違いしたためじゃないのかな?と数多くの人をこれまで見てきて思うのです。
2つめは、「限界付近でのグリップを得る操作を身につけること」
この動画でもまだ分かりにくいかもしれないのですが、ほとんど動いていないように見えて、かなり細かい操作をアレコレしています。
なるべく上のラインを狙いたいので、ちょっとハンドルを山側に切ったらタイヤのグリップ力が急に怪しく感じるので、
また少し谷にハンドルを戻してみたら今度は山側のタイヤがトルクフローを起こしそうになるので、
ブレーキチョークを強めに使って・・・
みたいに、移動速度に反して、結構忙しい操作をしてたりしますし、神経をタイヤのグリップなどに集中していたりするのです。
3つめは、「浮いたタイヤに逃げるトルクを殺す練習をするため」
これは先ほどからも言ってますが、「ブレーキチョーキング」という技です。
要はブレーキを踏むことで浮いたタイヤに逃げるトルクを殺し、接地している側のタイヤに駆動力を伝えるという技術ですが、
これが出来るのと、出来ないのとでは限界付近でのライン取りの自由度に大きな差が出てきます。
もちろん、リアデフロックなどをかけている状態で、トルクがフロントタイヤのどちらかにしか逃げない場面でも同じです。
ちなみに、ブレーキチョーキングという技をもう一度説明しますが、この動画では「ほぼずっとと言っていいほど僕はブレーキペダルを踏んだ状態で這っています」
たまに人がブレーキチョークと言いながら操作しているのを見ることもあるのですが、タッピングみたいにポンポンと強めにブレーキを踏んでいたり、
「ちょっとそれでは効きが弱いだろうなぁ」と思うような使い方をされている例も多くみかけます。
僕がブレーキチョークを多用するのは、キャンバー走行での安全性を上げるためでもあります。
なぜかというと、動画の中でも散々書いてますが、キャンバーでのトラバースで一番怖いのは、真横に倒れるので谷にハンドルを切ってアクセルを吹かしても、車は全く前進しようとせずそのまま真横に転がることが多いからです。
これは僕も99年頃、一度派手に経験してます。
だからこそ、この難しさをよく知っているわけですし、これを習得することでクロカン走行の幅が劇的に広がるだろうといつも思っているのです。
ひとまず今回はキャンバー地形でのトラバースについてお話しました。
なるべく、安全に習得してみてくださいね!
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Posted at 2012/07/28 10:31:38
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