クロカンが楽しくなるサスセッティングについて
今回はサスのセッティングについてお話したいと思います。
・・・ただし、僕の場合はちょっと普通の人から比べるとおかしいかもしれませんので、予めご容赦を(^^;
僕自身、かれこれもう20年近くもクロカンという遊びをしているのですが、それぞれの時期で考え方も変わってきているので、時の流れにそってお話したいと思います。
■クロカン黎明期
(1992~1994年頃)
僕も、クロカンを始めた当初は「やれ、ストローク」だの、「やれ、トラクション」だのと、いろいろ考えながら、毎週のようにリーフの組み換えとか、ショックの位置変更などやっていました。
最初は金がなかったということもあり、ランクルクラブの先輩方が大量に持っていた純正リーフなどをもらい、自宅の庭や先輩のガレージなどでガチャガチャ組 み直しては山に持ち込み、「トラクションが良くなった」とか、「ストロークが伸びた」などと一喜一憂しながら遊んでましたネ。
でもまぁ、結局オープンデフでATのランクル60というものがどうしても気に入らなかったので、最終的には前後デフロック付きでMTで、当時最軽量だったランクル70幌(PZJ70)に乗り換えることにしました。
余談ですが、オープンデフが気に入らなかったというのは、ひとつ理由があって、ランクル70系でオープンデフというのは、リアのホーシングがセミフロートになるのですが、
このセミフロートが曲者で、リアのドライブシャフトが折れたら、ドライブシャフトごとタイヤが抜けてしまう(大汗)
これは実際に目の前で恐ろしい風景を目撃したことがあり、リアにエアロッカーのデフロックを組んだ74が、ヒルクライムの途中、右側にガン!とコケた弾み でリアのドライブシャフトが折れて、反動で起き上がったのですが、そのままブレーキが効かなくなるので、坂を恐ろしい勢いでバックダウンを始めたことがあ り、後方で見ていた僕らは大慌てで逃げたということがありました。
で、当時僕が乗っていたのもオープンデフのロクマルで、構造が一緒だったので「これはイカン!」ってことになり、リアにLSDを付けているフルフロートのロクマルに乗り換えたということがありましたね。
(ちなみにセミフロートのサファリY60やジムニーなどはリアのドライブシャフトが折れてもタイヤが外れない構造になっているとか)
ランクル70幌に乗り換えた当時、周囲の人はほとんどリーフを社外製品に替えていたってこともあり、1年ほど純正をそのまま使ってましたが、今のオールドマンエミューに替えました。
丁度この頃が、リーフをあれこれと組み替えていた絶頂期で、毎週のようにイジってましたねぇ。
■トライアルを本気でやっていた頃
(1995~1998年頃)
二台目に乗ったランクル60の頃からタマダのトライアルに参加するようになりました。
PZJ70幌を買ったのは、ズバリ”トラ”で勝つためでしたし、実際、何度かは表彰台にたつことが出来ました。
当時は中型車で前後デフロックという車が少なかったということもありますけどね。
この頃は、フロントのウインチも取り外し、どちらかというとデフロックを入れたまま車を振り回すような運転をしてました。
(ある意味、高いギア費と比較的軽量なボディ、吹け上がりの軽い1PZだと正統派な走りかな?)
PZJ70を買って1年はノーマルのリーフスプリングをイジった程度で乗ってましたが、周囲がほとんどリーフを替えて車高を上げていくため、僕もあまり考えずリーフやシャックル・ショックなどを替えました。
当時、周囲のランクル乗りはリーフの破断や折れ曲がりなどが結構頻発していたので、「とりあえず頑丈なのがいい」ということで、豪州のアウトバックでガンガン使うことを想定されていたオールドマンエミューを組むことに。
ショックはランチョのRS9000を当初は愛用してました。(今、リアにくまれている黄色のショックが何だか分からない(汗))
新品リーフを組んだ当初は、今と比べると2~3インチほども車高が高かったですね。
トライアルに出ていた当時は結構、堅いセッティングを好んでいました。
というのも、トライアルの上級者クラスに出ていた車の多くは、結構つんのめるくらい堅いセッティングをしている車が多く(ジムニーベースですが)、どちら かというと、トラクションのなさはアクセルをガンガン踏むことで補うとか、障害物にタイヤを当ててジャンプする時、グニャグニャなリーフやコイルだとたち まち腰砕けになり、逆に走破出来ないことがあるってことがわかったからです。
そこで僕も今と比べると結構ガチガチのセッティングで乗っていた時期が5年ほど続きましたね。
・・・ですが、あることをキッカケにサスのセッティングに対し、大きく変わっていく出来事がありました。
■クローリングとキャンバー走行主体のクロカン走行
(1999年~2002年頃)
トライアルに出なくなり始めた頃、ランクルを極めて上手に扱う人が身の回りに多く出てくるようになりました。
ただ、僕が扱っている高いギア比でトルクの細い1PZ搭載車ではなく、例えば3B型エンジン(古くからランクルに乗っているB型の直系エンジン)や、 4.2リッターの1HZ、13B-Tというような、エンジンの粘りが強く、またミッションもH55-Fというトラック用のミッションが載っているためギア 比が低く、クローリング主体のクロカンが極めて得意な車たちでした。
また、当時、TJラングラーなど、極めて走破性が高い中型車などがで始めていて、自走だけでは絶対に敵わないということが多くあったということもありました。
そこで、車の扱い方をほとんど180度変えることにしました。
これまではデフロックを入れて振り回すような走りがメインだったところを、基本的にオープンデフで普段はクローリング中心に這い回るような走り方に変え、がつんがつんとアタックしないといけないような地形ではさっさとウインチで引っ張るような走り方に変えていきました。
これが今から10年ほど前のことでしたね。
これによっていくつかのメリットが得られることが分かりました。
1.自走で暴れないので脚回りや駆動系を痛めることがほとんどなくなった。
2.クローリングが中心になったため、それまで苦手(というかほとんど走ることすらしてなかった)のキャンバー走行を走りに多く取り入れるようになった。
大きく言うとこの2点が大きなメリットでしたね。
それに合わせ、車のサスのセッティングも「ガチガチ」なものから「極めてソフト」なものへと変更していきました。
理由としてはまず「キャンバーを走行する際、ガチガチのサスだと車高が高すぎるため安定感が逆に損なわれるから」です。
また、「クローリング主体で這い回るとき、ガチガチのサスだと簡単にトラクションが抜けてしまうことが多かったり、足の動きの渋さにストレスを感じることが多かったから」という理由もありました。
もう一つ理由が。
それは「岩場などを這う際に、リーフの厚みがあると、その分、最低地上高が下がってしまい、逆に走破性をスポイルしてしまうことがある」ということがわかっていたということもあります。
■ウインチングを多く取り入れた、今の走行スタイルの導入
(2003年~現在)
また、この頃から「クロカンの基本は単独行だ」という考え方を強く持ち始めることになり、単独で山に走りに行ったり、
クラブのメンバーなどと一緒に走りに行っても、独りだけ勝手に走り始めているってことが増えてきました。
それまでは車の工具も本当に必要最小限度、補修部品に至ってはほとんど持ち運ばないってことが「当たり前」って感じだったのですが(トライアルに出てましたしね)、
何かあった際、自分独りでもある程度は対応出来るように、今から10年ほど前からレスキュー用品や補修部品をある程度車に載せたままクロカンをするようになりました。
そうなると、ウインチやチルホールなどで自力脱出させねばならないことなども多くなり、自然と「自走でダメならすぐウインチングだ」みたいな今のような走り方になっていったというわけです。
また、この当時、「アイアンバールカップ」という引っ張り系の競技会があり、そこの人たちとよく遊んでいたり、自分自身もアンカーマンとして参加したことが数回あるので、自然と「牽引を使ったクロカン」の幅が増えることになりました。
また、当時は岡山県の県北に「スーパーハード」という林間コースがあり、そこが引っ張り系の競技などで使われたことでもわかるように牽引して遊ぶのに最適な地形だったので、随分とそこで牽引関係の腕を磨くことが出来ましたね。
>当時の走行記録の1つ
■クロカンの楽しみ方を大きく広げてくれた走り方 その1:「クローリング」
普通、何か自車の性能に対して不満があったとしたら、お金をかけて改造とか、人によっては車を替えてしまうってことが非常に多かったのですが、僕の場合は「なんとか金をかけず対応したい」ってことがありました。
まず、典型的なところでいうと、「粘りのないエンジン」と「高いギア比」で一部から不評をかっているPZJ70なのだが、僕が今までやった対策というのは、トランスファーのローギアを1.9倍くらいから2.2倍に落とした程度。
(部品代は2万円程度?)
あまりにも微妙過ぎて、ローギアダウンしているのが分からないくらいですね。
粘りがあるエンジンとH55-Fなど低いギア比のミッションに乗り慣れている人がアレに乗ると、ビックリするくらいエンストし易いと思いますし、実際に貸すとすぐクラッチから煙を吹き出すので、さぞや使いにくいのだろうなぁと思いますね。
そこで、普段、広場などで徘徊するときなどに徹底して「エンジンを粘らせてやろう」という練習を取り入れました。
タコメーターが付いてない車なのでハッキリとした回転数がわかるわけじゃないのですが、通常のアイドリングが800回転くらいだとすると、400~500回転くらいかな?
練習方法としては全くの平地をアイドリングだけで這わせながら、ブレーキを踏んでいきます。
当然、エンジンが「ガタガタ・・」と言い始め、あるところを境にエンストしそうになるのですが、その挙動が出たら、ブレーキを緩めたり、クラッチを踏んだり、アクセス操作をしてエンストを回避させることを何度も練習するわけです。
僕は基本的に今のPZJ70でこの練習をしてきたのだが、Jr.にクロカンを教える際には、うちにもう一台転がっている奥さんのBJ74V(13B-TとH55-F搭載車)で練習させた。
僕もその時、初めて粘りのあるエンジンでエンスト付近までギリギリ、エンジンを粘らせる練習をしてみたのだが、普段使っている1PZと13B-Tとでは随分、エンストしそうになったときの挙動などが違うってことがわかった。
自分のエンジンではエンストしそうになったとき、アクセルペダルを軽く踏むとまた「ガルン!」とエンジン回転が持ち直すことが多いのだが、
13B-Tはレスポンスが極めて悪いのだかなんだか知らないが、「エンストしそうだ!」って時にアクセルを踏んだのではもう遅いってことがあり、扱い方が全然違うんだなぁということがわかりましたね。
でもまあ、圧倒的に粘るのは設計の古い13B-Tの方なので、初心者が扱うのであればこちらの方が扱い易いですね。
なぜ、エンジンを粘らせることから始めさせたのか?というと、最大のグリップ力を発揮する際は、エンジンの回転数を極限まで落とした瞬間ということが多 く、山などで自由にエンジンを粘らせることが出来るようになると、たとえ粘りの悪い1PZ搭載車でも最大のグリップ力を引き出すことが多く出来るようにな るからだ。
つまり、エンジンを粘らせることでクローリングが楽しくなる。
このクローリングが楽しくなるということは、普通に走ったら何でもないような地形も、「もっと粘らせてやろう」とか、「もっとグリップ力を上手に引き出してやろう」などという楽しみが増えてくることに繋がりますね。
■クロカンの楽しみ方を大きく広げてくれた走り方 その2:「キャンバー走行」
コースなどに走りに行く機会が多いのだが、コースの端の斜面や障害物などを利用して車を傾けて遊んでいる人は本当に少ない。
だが、この「キャンバー走行」もクロカンを楽しくさせる1つだと思っている。
先ほど、エンジンをギリギリまで粘らせながらのクローリングを覚えると楽しくなるという話をしたが、このクローリングが自由に出来るようになると、「安定した速度で最大のグリップ力を引き出しながらクローリングすることが出来る」ようになる。
つまり、斜面に斜めに張り付いてみたり、溝にタイヤをわざと落として3点接地を楽しんだりという、これまであまりしてこなかった楽しみ方が出来るようになる。
これは僕の感覚なのだが、例えばスポーツランド岡山ってふつーに走ったのではたぶん1日で飽きる程度の難易度しかない。
実際、クロカンに飽きてしまい辞めた友人が過去に多くいたが、理由は「あそこのコースに飽きた」ってものが多かった。
だけど、僕に言わせると「楽しみ方を知らなかった」に過ぎないと思っているし、楽しみ方を教えてあげようと思ったが聞く耳を持とうとしなかったことが残念だと思っている。
この「ギリギリまでエンジンを粘らせたクローリング」や「キャンバー走行」ってのは本当に奥が深く、僕はいつまでたっても極めれる気がしない(汗)
まあ、同型車種に乗っている人の中ではたぶん、ズバ抜けて多くの時間を当てて練習していると思うので、得意なことには違いないとは思いますけどね。
また、この「極限まで速度を落としたクローリング」が出来るようになると、例えばモーグルや岩場などで、数ミリ単位のラインを攻めていくような精度の高い走り方も出来るようになるはずだ。
移動速度を極限まで落とすということは、それだけ時間をかけて地形の情報を得てそれを処理する時間も増えるということなので、車を壊さない走らせ方を身につけることにもつながる。
僕が出来ているってわけじゃなく、理論的には出来るはずだと思って、普段から鍛錬を積んでいるわけだし、Jr.にもコースを走りに行く前には必ずエンジンを粘らせる練習を反復させるようにしている。
キャンバー走行というのは、車の走破性ウンヌンが一切関係なく、どんな車でも比較的カンタンに練習することが出来る。
たとえば、先ほどのクローリングなどは純正のギア比のジムニーでは極めて難しいので、ノーマルギア比に近いジムニーやガソリンエンジンの車などはある程度、エンジンを廻して、振り回したり、飛んだり跳ねたりするような使い方にならざるを得ない。
僕がトルクが細いとはいえ、ディーゼルエンジンが好きなのは多少重さで自走の能力は落ちるが、低速で粘らせて走ることがお金をほとんどかけなくても比較的 簡単に出来るし、練習次第では粘らせてクローリングすることも可能なのだが、ギア比が高いガソリン車ではちょっと不可能だ。
だが、キャンバー走行というのはデフにデバイスがなくても遊べるし、タイヤが多少しょぼくても遊べるし、バンパーやサイドステップなどが邪魔で障害物が多いモーグルなどは入れない車でも遊べることが出来るし、腕も磨くことが出来る。
ほとんどの人が「コケたら怖いから」という理由で車を水平に保たせることしかやらないのは僕からしてみると本当にモッタイナイ。
なぜなら、車を安全に傾けれるようになれば、コース内などで遊べるポイントが劇的に増やすことが出来るからだ。
■クロカンの楽しみ方を大きく広げてくれた走り方 その3:「レスキュー」
自分で自分を助けることは、セルフレスキュー。
他人を助けることは、ただのレスキュー。
僕はどちらも大好きですし、非常に楽しいですね。
レスキューの中心になってくるのが「ウインチング」などの技術なのですが、先日からも言っているように、このレスキューを取り入れたクロカンに、ランクルやサファリのような重量級のクロカン車は非常に向いているという一面があります。
「引破だけ」とか「自走だけ」で言うと、より軽量で小型なジープやジムニーなどに軍配が上がることは間違いないのだが、
例えば1.2tのジムニーに100キロのウインチや補修部品を積んだ際に及ぶ影響と、2.5tのランクルに200キロのウインチや補修部品を積んだ際に及ぶ影響は理論上同じってことが言えますね。
ただ、大型で重量車の方が、たとえば廃道などを攻める場合は制約が多くなり不利ということはありますが、
自走に頼る比率が高い軽量車とクローリング主体でウインチング前提の重量車とを比較した場合は、圧倒的に重量車の方が重量物を載せたクロカンでの影響は小さくなると思っています。
また、以前も言いましたがアンカーになることを想定した場合や、他車を引く場合は自車が重いほうが有利になることが多いですし、ウインチの能力も高い方が実際使い易い。
また、装備も厳選したものだけしか載せれないというのではなく、アレもコレもと載せていた場合の方が、現場での対応力は高いですしね。
自分が乗っているPZJ70は、ランクルの中では小柄な部類に入りますし、エンジンやギア比などの点でいうと、人を大勢載せたり大量のレスキュー用品を載せるのはスペース的な問題がありますが、
小柄だと有利なことも結構あるので、まぁそこはトレードオフの関係なのかな、と。
ということで、レスキューの対応力が高い車というのは単独行が比較的自由に行えるってこともあるので、人の都合に振り回されることなく自由に自分が走りたいときに走って腕を磨くことが出来ますし、
自分がラインを選択する際にも、「ハマったらどうしよう?」じゃなく「ハマったら楽しい牽引が待っている♪」というのでは、楽しめる幅が大きく変わってくるだろうと思う。
こんな感じで、「クローリング」「キャンバー走行」「レスキュー」という新たな楽しみ方を見つけて飽きもせず遊んでいるってわけです。
■一緒に腕を磨く仲間を手に入れること
先ほどは単独行をする上でレスキューの能力や装備は欠かせないよという話をしましたが、クロカンを楽しくさせるコツとして「一緒に腕を磨くライバルや競争相手を常に持っておくこと」も非常に重要だと思う。
僕の場合は、昔から「人見知り」って言葉の意味が分からない感じなので、誰かのグループの中に入っていったり、知らない人と一緒に遊んだり仕事をすることは本当に苦にならないのですが、
最近は、めったに積極的に絡んでくれる人が少なくなった(笑)
だが、以前から何人かは車の戦闘力がほとんど変わらないような人などと一緒に練習したり、注文を付け合ったりしながら楽しくクロカンの練習をしていたこともありました。
「ライバル」とか「下手なことをするとすぐ突っ込まれる相手」が多いと、クロカンというのは本当に楽しくなるということもあるので、僕としてはお金をかけて走破性ばかりを上げてしまうと、腕だけの勝負が出来なくなるので面白くないってのもあります。
■今のサスセッティングは?
基本的にこの「クローリング」「キャンバー走行」「レスキュー」が中心のクロカンなので、サスのセッティングはそれに最適(?)なものにしている、というか「適当」です
(^^;
まず、先日から純正のリーフにリアサスを戻しましたが、スパンが若干短いため、以前装着していたオールドマンエミューベースのリーフに比べてリアのストロークはかなり短くなっていると思います。
フロントは、元々ランクル70系はフロントは動きやすい構造なので、ストロークだけでいうと文句はありません。
ランクル70系の場合、シャーシの真下にリーフのピボットがあるので、シャーシの幅が狭くなっているフロントサスは、リアサスに比べサスの支店が内側に寄っているため、同じストロークと硬さだとしてもフロントがよく動くってわけです。
これはおそらく70系プラドのシャーシですが、シャーシは基本的にリーフの70系とほとんど変わらない。
こうして見てみると、いかにフロントがリアに比べて狭くなっているかお分かりいただけると思います。(左側がフロントです)
ちなみにこのジープ、リアサスのピボットを内側に寄せているので、リアサスの動きが劇的に上がっている。
ただ、リアのシャーシが幅広くなっていたり、サスのピボットが外側に寄っているのにもちゃんとした理由があるからなので、僕としては無理してまでリアサスのピボットを内側に移動させたいとは思っていません。
(シャーシの間に燃料タンクがあるので簡単には動かないってのもあります)
そこで、フロントもリアもそれほど大きな改造を施してないのだが、基本的に「縮み重視」なセッティングをしています。
リジットタイプのホーシングを持つクロカン車ってのは、結局、サスが縮み、バンプストッパーにホーシングが当たることで、そこを支点にして「伸びよう」と するわけなので、支点になるバンプストッパーを安易に長くしてしまうと支点が下に下がってしまい、当然のことながら縮みは犠牲になり、反対側も伸びなく なってしまう。
そこが理解できてないのか、安易にバンプストッパーを伸ばす改造をする人が多いのだが、僕は縮んだ時に当たるものを撤去していく方を優先させているし、安易に大きなタイヤは履かないようにすることで、
走破性を著しく上げない、駆動系や操舵系を保護して、長時間のクロカンに耐える耐久力を残すようにしているつもりだ。
■車高が高くなって走れない処は多いが、腹下が引っかかって走れない場所は少ない
僕は基本的に安易に車高を上げることは否定派です。
というのも、さきほど言っていたように、安易に大きなタイヤを履いてしまうとギア比などの問題も大きくなるので大改造が必要になってきたり、駆動系などの負担も飛躍的に高くなってしまうため、「クロカンの腕を上げるように走り込みをする」と簡単に車が壊れてしまう、ということが多くあるからです。
今、僕は34インチのスワンパーを履いてますが、これ以上のサイズのタイヤはおそらく履くことはないでしょうね。
(ハチマルみたいなロングホイルベースの車だと話は別ですが)
ホイルベースが長くなると相対的に腹下が引っかかり易くなるので、多少はショートに比べて上げた方がいいと思いますが、
車高の上げすぎはキャンバーでの安定感を急激にスポイルしてしまうため、僕が例えば家に転がっているハチマルを走り中心で改造するとするなら、
・フロントデフの保護も兼ねて、大きくても34吋程度のサイズのタイヤを装着
・(なるべくなら)車を真横に傾けた際に、前後で同じ傾きになるバランスのコイルを装着
・サスは基本的に縮み重視、タイヤなどが当たるのであれば、タイヤハウスの中を加工したり、スペーサーなどを噛ませることでタイヤとの干渉を逃がす
・若干、カメになりやすいのでサイドシルなどの保護をしておく
・ウインチング前提なので比較的強力なウインチを搭載
・リアにも200kg前後の荷物を載せるので、荷物を載せた状態でバランスを取るコイルを入れる
とまぁ、こんな処でしょうか?
ハチマルの場合も、シャーシは70系と同じく、リアが広いのだが、フロントが動きが規制される3リンクなのに対し、リアは比較的抵抗が少ない5リンクをおごっているため、70系とは違い、リアが圧倒的によく動く構造になっている。
フロントは動くようにすると、タイロッドがリーディングアームに干渉してしまうなど、数多くの問題を解消せねばならないため、僕は基本的にバネとショックだけ最適な長さと硬さのものだけ入れて、後はノーマルに近い状態で遊ぶでしょうね。
そういえば、先日、前後のサスが同じように伸び縮みするようにセッティングしたいという記事を見させていただいたのですが、僕としてはそれは意味があまりないと思います。
というのも、そのようにしてしまうと、例えばフロントだけが異常に柔なくなってしまい、急激に腰のないサスペンションになってしまう、ということが多いからです。
ちなみにランクル70の前後リーフ車は圧倒的にフロントの方がよく動きます。
たとえば、前方にコブがあり、そこにフロントタイヤを乗せると、コブを踏んだタイヤが縮み、反対側は凄く伸びるのですが、リアサスはほとんど動きません(笑)
逆に後方にコブがあり、そこにリアタイヤを乗せると、コブに合わせて車が傾き、フロントサスが派手に動いているのですが、リアサスはほとんど動いていないという状態になることがほとんどです。
僕はこれを以前から「サービス残業のフロントサス&職務怠慢リアサス」みたいな言い方をしていることがありますが、これはこれで問題ないと思っています。
というのも、仮にそれを前後バランスが取れるようにリアを極限まで柔らかくしてしまうと、恐ろしく踏ん張りの悪いリアサスになってしまいますし、また車高も大幅に落ちたり、ジャダーによるリアサスの寿命も落ちてしまいますね。
フロントが良く動き、リアがあまり動かない車としてはチェロキーなどがありますね。
フロントはコイルなので異常にぐにゃぐにゃ動いて気持ち悪い(笑)のですが、リアサスはあまり動かない。
サファリのY60やランクル80などはその正反対ですね。
もちろん、フロントが独立懸架のテラノなどもフロントが動かず、リアが抜群に動くタイプです。
かといって走らないのかとか、クロカンのシーンで使いにくいというと、そんなことはない。
要は、ランクル70でいうと、リアサス中心のライン取りをすればいいだけだし、反対のY60などはフロント中心のライン取りをすればいいだけなんですね。
僕の場合、複雑に入り組んだモーグルなどを登る際に、リアサスが踏むポイントを徹底的に頭に入れておくことから始めます。
フロントは勝手に動いてくれるのである程度適当なラインでいいのですが、リアは左右で踏んでいるポイントが水平じゃなくなると急にトラクションが逃げてしまうからですね。
ランクル70ショートの場合、リアタイヤに近いポジションで座っているので、比較的リアタイヤから伝わってくるインフォメーションがドライバーに伝わり易いので、結構そこは気に入ってますね。
逆にフロントよりリアがよく動く車というのは、フロントがなるべく水平になるラインにねじ込んでしまえば、リアは追従して勝手に動いてくれるし、しっかり 後ろからも押してくれるので、フロントタイヤからステアリングを通してつたわってくるインフォメーションで微妙なハンドル操作をするんだ、ってのを聞いた ことがあります。
■サスストロークが大きいと逆に走れなくなることもあるということは覚えておいてもいいと思う
これはランクル70系などのリーフ車で思うことなのですが、抜群にサスが動くセッティングの車などはビックリするほどブッシュが潰れることが早かったり、ジャダーでショックが折れたり、Uボルトが折れたり、いろいろなトラブルを抱えることが多いようです。
車屋でブッシュの付け替えをするのであれば時間は取られませんが、お金はやっぱりブッシュごときで何万も取られることがありますし、もったいないですよね。
ですので、サスストロークを異常に稼いだ車ってのは走り込みを阻害することも多いってことを覚えておいた方がいいと思います。
また、異常にグニャグニャな車というのはオンロードで驚くほど不安定な車も珍しくないみたいですし、また先日、うちのJr.がやったようなフロントを溝に 落とした3点接地などで僕の車で安定して行ける処をその数段前でコケてしまったり、キャンバーやモーグルで不安定になることが多いということは知っておい た方がいいでしょう。
※この程度じゃ、僕の車ならまだコケません
そもそも本当にコケそうなら、運転席から降りた時点でコケてます(笑)
「車高が高くなって走れない処は多いが、腹下が引っかかって走れない場所は少ない」というのはそういう理由もあるからなんですね。
腹下がひっかかってもハイリフトジャッキなどで軽く持ち上げて通過させたり、ウインチで引っ張って通過させることも可能ですが、
通常の場合、重量車で転倒させてしまうと、その日(もしくはそれ以降ずっと)は引退ですもんねぇ。
引退にならないとしても修理代でウン十万とかありえません(汗)
また、先ほども言いましたように傾けて遊ぶことは到るところでできますが、傾きに耐性がない車だと物理的に遊べるポイントが急激に減ってしまうからです。
「常に車が水平に保てるように走ろう」なんて、おそらくスポーツランド岡山程度の難易度のコースだと1周程度で飽きてしまうでしょう(笑
■車を壊したり、凄い改造をすることがえらいんじゃない
これは僕が普段から思っていることなのですが、車の改造はソコソコが一番楽しめると思いますネ。
先日、LCCOの若手にクロカンの初心者講習会ってのをしましたが、自走の能力はそんなに高くない僕の車でも、初心者たちの車と比べると「熟成」が進んでいる(汗)ってのもあったり、泥に異常に強いスワンパーを履いているってこともあり、全くついてこれませんでした。
クロカン歴が半年にも満たないJr.が運転してそんな感じなのですが、彼らからするともしかすると「あれは車がいいのでよく走るんだ」って思っていたかもしれませんね。
車の改造をほとんどしてない僕の車ですらそんな感じで思われることも多いかもしれないので、いわんや大改造を施した車なんて「あれは車がいいから」って思われて最初から腕を磨く相手として認識されないんじゃないかと思います。
車の改造やセッティングを競い出すと、走りに行くことではなく車から降りてくっちゃべっていたり、車を工場に入れている時間の方が長くなってしまうので、 僕からしてみるとお金はかかるし、競争相手は減るし、腕は磨けないしで良いところが全くなくなってしまうと感じるんですよね。
たとえば先日からアメリカの大改造した車を見て「凄いな」とは思いますが、あくまでそれは参考にする程度で、自分としてはまずああいう改造はやらないでしょうね。
また、改造で誇ろうとするなら、アメリカなどの車検制度が非常に緩い国にいる人たちを相手にしなければいけませんが、明らかに何千万も車につぎ込んでいるような人を相手にしないといけないのはまず僕からしてみたらありえないって思います。
また、車を壊すということも、僕からしてみると下手くそなのを証明しているだけで、えらいとはとても思えないんですよね。
自分にとっては「単独行」というのは腕を磨くために必要不可欠なもの。
なるべく壊さず、潰さず、それでいて遠慮なくアレもコレも走って楽しんでその日に自走で帰ってくる。
これが理想的なクロカン乗りの姿です。
・・・ただし、僕の場合はちょっと普通の人から比べるとおかしいかもしれませんので、予めご容赦を(^^;
僕自身、かれこれもう20年近くもクロカンという遊びをしているのですが、それぞれの時期で考え方も変わってきているので、時の流れにそってお話したいと思います。
■クロカン黎明期
(1992~1994年頃)
僕も、クロカンを始めた当初は「やれ、ストローク」だの、「やれ、トラクション」だのと、いろいろ考えながら、毎週のようにリーフの組み換えとか、ショックの位置変更などやっていました。
最初は金がなかったということもあり、ランクルクラブの先輩方が大量に持っていた純正リーフなどをもらい、自宅の庭や先輩のガレージなどでガチャガチャ組 み直しては山に持ち込み、「トラクションが良くなった」とか、「ストロークが伸びた」などと一喜一憂しながら遊んでましたネ。
でもまぁ、結局オープンデフでATのランクル60というものがどうしても気に入らなかったので、最終的には前後デフロック付きでMTで、当時最軽量だったランクル70幌(PZJ70)に乗り換えることにしました。
余談ですが、オープンデフが気に入らなかったというのは、ひとつ理由があって、ランクル70系でオープンデフというのは、リアのホーシングがセミフロートになるのですが、
このセミフロートが曲者で、リアのドライブシャフトが折れたら、ドライブシャフトごとタイヤが抜けてしまう(大汗)
これは実際に目の前で恐ろしい風景を目撃したことがあり、リアにエアロッカーのデフロックを組んだ74が、ヒルクライムの途中、右側にガン!とコケた弾み でリアのドライブシャフトが折れて、反動で起き上がったのですが、そのままブレーキが効かなくなるので、坂を恐ろしい勢いでバックダウンを始めたことがあ り、後方で見ていた僕らは大慌てで逃げたということがありました。
で、当時僕が乗っていたのもオープンデフのロクマルで、構造が一緒だったので「これはイカン!」ってことになり、リアにLSDを付けているフルフロートのロクマルに乗り換えたということがありましたね。
(ちなみにセミフロートのサファリY60やジムニーなどはリアのドライブシャフトが折れてもタイヤが外れない構造になっているとか)
ランクル70幌に乗り換えた当時、周囲の人はほとんどリーフを社外製品に替えていたってこともあり、1年ほど純正をそのまま使ってましたが、今のオールドマンエミューに替えました。
丁度この頃が、リーフをあれこれと組み替えていた絶頂期で、毎週のようにイジってましたねぇ。
■トライアルを本気でやっていた頃
(1995~1998年頃)
二台目に乗ったランクル60の頃からタマダのトライアルに参加するようになりました。
PZJ70幌を買ったのは、ズバリ”トラ”で勝つためでしたし、実際、何度かは表彰台にたつことが出来ました。
当時は中型車で前後デフロックという車が少なかったということもありますけどね。
この頃は、フロントのウインチも取り外し、どちらかというとデフロックを入れたまま車を振り回すような運転をしてました。
(ある意味、高いギア費と比較的軽量なボディ、吹け上がりの軽い1PZだと正統派な走りかな?)
PZJ70を買って1年はノーマルのリーフスプリングをイジった程度で乗ってましたが、周囲がほとんどリーフを替えて車高を上げていくため、僕もあまり考えずリーフやシャックル・ショックなどを替えました。
当時、周囲のランクル乗りはリーフの破断や折れ曲がりなどが結構頻発していたので、「とりあえず頑丈なのがいい」ということで、豪州のアウトバックでガンガン使うことを想定されていたオールドマンエミューを組むことに。
ショックはランチョのRS9000を当初は愛用してました。(今、リアにくまれている黄色のショックが何だか分からない(汗))
新品リーフを組んだ当初は、今と比べると2~3インチほども車高が高かったですね。
トライアルに出ていた当時は結構、堅いセッティングを好んでいました。
というのも、トライアルの上級者クラスに出ていた車の多くは、結構つんのめるくらい堅いセッティングをしている車が多く(ジムニーベースですが)、どちら かというと、トラクションのなさはアクセルをガンガン踏むことで補うとか、障害物にタイヤを当ててジャンプする時、グニャグニャなリーフやコイルだとたち まち腰砕けになり、逆に走破出来ないことがあるってことがわかったからです。
そこで僕も今と比べると結構ガチガチのセッティングで乗っていた時期が5年ほど続きましたね。
・・・ですが、あることをキッカケにサスのセッティングに対し、大きく変わっていく出来事がありました。
■クローリングとキャンバー走行主体のクロカン走行
(1999年~2002年頃)
トライアルに出なくなり始めた頃、ランクルを極めて上手に扱う人が身の回りに多く出てくるようになりました。
ただ、僕が扱っている高いギア比でトルクの細い1PZ搭載車ではなく、例えば3B型エンジン(古くからランクルに乗っているB型の直系エンジン)や、 4.2リッターの1HZ、13B-Tというような、エンジンの粘りが強く、またミッションもH55-Fというトラック用のミッションが載っているためギア 比が低く、クローリング主体のクロカンが極めて得意な車たちでした。
また、当時、TJラングラーなど、極めて走破性が高い中型車などがで始めていて、自走だけでは絶対に敵わないということが多くあったということもありました。
そこで、車の扱い方をほとんど180度変えることにしました。
これまではデフロックを入れて振り回すような走りがメインだったところを、基本的にオープンデフで普段はクローリング中心に這い回るような走り方に変え、がつんがつんとアタックしないといけないような地形ではさっさとウインチで引っ張るような走り方に変えていきました。
これが今から10年ほど前のことでしたね。
これによっていくつかのメリットが得られることが分かりました。
1.自走で暴れないので脚回りや駆動系を痛めることがほとんどなくなった。
2.クローリングが中心になったため、それまで苦手(というかほとんど走ることすらしてなかった)のキャンバー走行を走りに多く取り入れるようになった。
大きく言うとこの2点が大きなメリットでしたね。
それに合わせ、車のサスのセッティングも「ガチガチ」なものから「極めてソフト」なものへと変更していきました。
理由としてはまず「キャンバーを走行する際、ガチガチのサスだと車高が高すぎるため安定感が逆に損なわれるから」です。
また、「クローリング主体で這い回るとき、ガチガチのサスだと簡単にトラクションが抜けてしまうことが多かったり、足の動きの渋さにストレスを感じることが多かったから」という理由もありました。
もう一つ理由が。
それは「岩場などを這う際に、リーフの厚みがあると、その分、最低地上高が下がってしまい、逆に走破性をスポイルしてしまうことがある」ということがわかっていたということもあります。
■ウインチングを多く取り入れた、今の走行スタイルの導入
(2003年~現在)
また、この頃から「クロカンの基本は単独行だ」という考え方を強く持ち始めることになり、単独で山に走りに行ったり、
クラブのメンバーなどと一緒に走りに行っても、独りだけ勝手に走り始めているってことが増えてきました。
それまでは車の工具も本当に必要最小限度、補修部品に至ってはほとんど持ち運ばないってことが「当たり前」って感じだったのですが(トライアルに出てましたしね)、
何かあった際、自分独りでもある程度は対応出来るように、今から10年ほど前からレスキュー用品や補修部品をある程度車に載せたままクロカンをするようになりました。
そうなると、ウインチやチルホールなどで自力脱出させねばならないことなども多くなり、自然と「自走でダメならすぐウインチングだ」みたいな今のような走り方になっていったというわけです。
また、この当時、「アイアンバールカップ」という引っ張り系の競技会があり、そこの人たちとよく遊んでいたり、自分自身もアンカーマンとして参加したことが数回あるので、自然と「牽引を使ったクロカン」の幅が増えることになりました。
また、当時は岡山県の県北に「スーパーハード」という林間コースがあり、そこが引っ張り系の競技などで使われたことでもわかるように牽引して遊ぶのに最適な地形だったので、随分とそこで牽引関係の腕を磨くことが出来ましたね。
>当時の走行記録の1つ
■クロカンの楽しみ方を大きく広げてくれた走り方 その1:「クローリング」
普通、何か自車の性能に対して不満があったとしたら、お金をかけて改造とか、人によっては車を替えてしまうってことが非常に多かったのですが、僕の場合は「なんとか金をかけず対応したい」ってことがありました。
まず、典型的なところでいうと、「粘りのないエンジン」と「高いギア比」で一部から不評をかっているPZJ70なのだが、僕が今までやった対策というのは、トランスファーのローギアを1.9倍くらいから2.2倍に落とした程度。
(部品代は2万円程度?)
あまりにも微妙過ぎて、ローギアダウンしているのが分からないくらいですね。
粘りがあるエンジンとH55-Fなど低いギア比のミッションに乗り慣れている人がアレに乗ると、ビックリするくらいエンストし易いと思いますし、実際に貸すとすぐクラッチから煙を吹き出すので、さぞや使いにくいのだろうなぁと思いますね。
そこで、普段、広場などで徘徊するときなどに徹底して「エンジンを粘らせてやろう」という練習を取り入れました。
タコメーターが付いてない車なのでハッキリとした回転数がわかるわけじゃないのですが、通常のアイドリングが800回転くらいだとすると、400~500回転くらいかな?
練習方法としては全くの平地をアイドリングだけで這わせながら、ブレーキを踏んでいきます。
当然、エンジンが「ガタガタ・・」と言い始め、あるところを境にエンストしそうになるのですが、その挙動が出たら、ブレーキを緩めたり、クラッチを踏んだり、アクセス操作をしてエンストを回避させることを何度も練習するわけです。
僕は基本的に今のPZJ70でこの練習をしてきたのだが、Jr.にクロカンを教える際には、うちにもう一台転がっている奥さんのBJ74V(13B-TとH55-F搭載車)で練習させた。
僕もその時、初めて粘りのあるエンジンでエンスト付近までギリギリ、エンジンを粘らせる練習をしてみたのだが、普段使っている1PZと13B-Tとでは随分、エンストしそうになったときの挙動などが違うってことがわかった。
自分のエンジンではエンストしそうになったとき、アクセルペダルを軽く踏むとまた「ガルン!」とエンジン回転が持ち直すことが多いのだが、
13B-Tはレスポンスが極めて悪いのだかなんだか知らないが、「エンストしそうだ!」って時にアクセルを踏んだのではもう遅いってことがあり、扱い方が全然違うんだなぁということがわかりましたね。
でもまあ、圧倒的に粘るのは設計の古い13B-Tの方なので、初心者が扱うのであればこちらの方が扱い易いですね。
なぜ、エンジンを粘らせることから始めさせたのか?というと、最大のグリップ力を発揮する際は、エンジンの回転数を極限まで落とした瞬間ということが多 く、山などで自由にエンジンを粘らせることが出来るようになると、たとえ粘りの悪い1PZ搭載車でも最大のグリップ力を引き出すことが多く出来るようにな るからだ。
つまり、エンジンを粘らせることでクローリングが楽しくなる。
このクローリングが楽しくなるということは、普通に走ったら何でもないような地形も、「もっと粘らせてやろう」とか、「もっとグリップ力を上手に引き出してやろう」などという楽しみが増えてくることに繋がりますね。
■クロカンの楽しみ方を大きく広げてくれた走り方 その2:「キャンバー走行」
コースなどに走りに行く機会が多いのだが、コースの端の斜面や障害物などを利用して車を傾けて遊んでいる人は本当に少ない。
だが、この「キャンバー走行」もクロカンを楽しくさせる1つだと思っている。
先ほど、エンジンをギリギリまで粘らせながらのクローリングを覚えると楽しくなるという話をしたが、このクローリングが自由に出来るようになると、「安定した速度で最大のグリップ力を引き出しながらクローリングすることが出来る」ようになる。
つまり、斜面に斜めに張り付いてみたり、溝にタイヤをわざと落として3点接地を楽しんだりという、これまであまりしてこなかった楽しみ方が出来るようになる。
これは僕の感覚なのだが、例えばスポーツランド岡山ってふつーに走ったのではたぶん1日で飽きる程度の難易度しかない。
実際、クロカンに飽きてしまい辞めた友人が過去に多くいたが、理由は「あそこのコースに飽きた」ってものが多かった。
だけど、僕に言わせると「楽しみ方を知らなかった」に過ぎないと思っているし、楽しみ方を教えてあげようと思ったが聞く耳を持とうとしなかったことが残念だと思っている。
この「ギリギリまでエンジンを粘らせたクローリング」や「キャンバー走行」ってのは本当に奥が深く、僕はいつまでたっても極めれる気がしない(汗)
まあ、同型車種に乗っている人の中ではたぶん、ズバ抜けて多くの時間を当てて練習していると思うので、得意なことには違いないとは思いますけどね。
また、この「極限まで速度を落としたクローリング」が出来るようになると、例えばモーグルや岩場などで、数ミリ単位のラインを攻めていくような精度の高い走り方も出来るようになるはずだ。
移動速度を極限まで落とすということは、それだけ時間をかけて地形の情報を得てそれを処理する時間も増えるということなので、車を壊さない走らせ方を身につけることにもつながる。
僕が出来ているってわけじゃなく、理論的には出来るはずだと思って、普段から鍛錬を積んでいるわけだし、Jr.にもコースを走りに行く前には必ずエンジンを粘らせる練習を反復させるようにしている。
キャンバー走行というのは、車の走破性ウンヌンが一切関係なく、どんな車でも比較的カンタンに練習することが出来る。
たとえば、先ほどのクローリングなどは純正のギア比のジムニーでは極めて難しいので、ノーマルギア比に近いジムニーやガソリンエンジンの車などはある程度、エンジンを廻して、振り回したり、飛んだり跳ねたりするような使い方にならざるを得ない。
僕がトルクが細いとはいえ、ディーゼルエンジンが好きなのは多少重さで自走の能力は落ちるが、低速で粘らせて走ることがお金をほとんどかけなくても比較的 簡単に出来るし、練習次第では粘らせてクローリングすることも可能なのだが、ギア比が高いガソリン車ではちょっと不可能だ。
だが、キャンバー走行というのはデフにデバイスがなくても遊べるし、タイヤが多少しょぼくても遊べるし、バンパーやサイドステップなどが邪魔で障害物が多いモーグルなどは入れない車でも遊べることが出来るし、腕も磨くことが出来る。
ほとんどの人が「コケたら怖いから」という理由で車を水平に保たせることしかやらないのは僕からしてみると本当にモッタイナイ。
なぜなら、車を安全に傾けれるようになれば、コース内などで遊べるポイントが劇的に増やすことが出来るからだ。
■クロカンの楽しみ方を大きく広げてくれた走り方 その3:「レスキュー」
自分で自分を助けることは、セルフレスキュー。
他人を助けることは、ただのレスキュー。
僕はどちらも大好きですし、非常に楽しいですね。
レスキューの中心になってくるのが「ウインチング」などの技術なのですが、先日からも言っているように、このレスキューを取り入れたクロカンに、ランクルやサファリのような重量級のクロカン車は非常に向いているという一面があります。
「引破だけ」とか「自走だけ」で言うと、より軽量で小型なジープやジムニーなどに軍配が上がることは間違いないのだが、
例えば1.2tのジムニーに100キロのウインチや補修部品を積んだ際に及ぶ影響と、2.5tのランクルに200キロのウインチや補修部品を積んだ際に及ぶ影響は理論上同じってことが言えますね。
ただ、大型で重量車の方が、たとえば廃道などを攻める場合は制約が多くなり不利ということはありますが、
自走に頼る比率が高い軽量車とクローリング主体でウインチング前提の重量車とを比較した場合は、圧倒的に重量車の方が重量物を載せたクロカンでの影響は小さくなると思っています。
また、以前も言いましたがアンカーになることを想定した場合や、他車を引く場合は自車が重いほうが有利になることが多いですし、ウインチの能力も高い方が実際使い易い。
また、装備も厳選したものだけしか載せれないというのではなく、アレもコレもと載せていた場合の方が、現場での対応力は高いですしね。
自分が乗っているPZJ70は、ランクルの中では小柄な部類に入りますし、エンジンやギア比などの点でいうと、人を大勢載せたり大量のレスキュー用品を載せるのはスペース的な問題がありますが、
小柄だと有利なことも結構あるので、まぁそこはトレードオフの関係なのかな、と。
ということで、レスキューの対応力が高い車というのは単独行が比較的自由に行えるってこともあるので、人の都合に振り回されることなく自由に自分が走りたいときに走って腕を磨くことが出来ますし、
自分がラインを選択する際にも、「ハマったらどうしよう?」じゃなく「ハマったら楽しい牽引が待っている♪」というのでは、楽しめる幅が大きく変わってくるだろうと思う。
こんな感じで、「クローリング」「キャンバー走行」「レスキュー」という新たな楽しみ方を見つけて飽きもせず遊んでいるってわけです。
■一緒に腕を磨く仲間を手に入れること
先ほどは単独行をする上でレスキューの能力や装備は欠かせないよという話をしましたが、クロカンを楽しくさせるコツとして「一緒に腕を磨くライバルや競争相手を常に持っておくこと」も非常に重要だと思う。
僕の場合は、昔から「人見知り」って言葉の意味が分からない感じなので、誰かのグループの中に入っていったり、知らない人と一緒に遊んだり仕事をすることは本当に苦にならないのですが、
最近は、めったに積極的に絡んでくれる人が少なくなった(笑)
だが、以前から何人かは車の戦闘力がほとんど変わらないような人などと一緒に練習したり、注文を付け合ったりしながら楽しくクロカンの練習をしていたこともありました。
「ライバル」とか「下手なことをするとすぐ突っ込まれる相手」が多いと、クロカンというのは本当に楽しくなるということもあるので、僕としてはお金をかけて走破性ばかりを上げてしまうと、腕だけの勝負が出来なくなるので面白くないってのもあります。
■今のサスセッティングは?
基本的にこの「クローリング」「キャンバー走行」「レスキュー」が中心のクロカンなので、サスのセッティングはそれに最適(?)なものにしている、というか「適当」です
(^^;
まず、先日から純正のリーフにリアサスを戻しましたが、スパンが若干短いため、以前装着していたオールドマンエミューベースのリーフに比べてリアのストロークはかなり短くなっていると思います。
フロントは、元々ランクル70系はフロントは動きやすい構造なので、ストロークだけでいうと文句はありません。
ランクル70系の場合、シャーシの真下にリーフのピボットがあるので、シャーシの幅が狭くなっているフロントサスは、リアサスに比べサスの支店が内側に寄っているため、同じストロークと硬さだとしてもフロントがよく動くってわけです。
これはおそらく70系プラドのシャーシですが、シャーシは基本的にリーフの70系とほとんど変わらない。
こうして見てみると、いかにフロントがリアに比べて狭くなっているかお分かりいただけると思います。(左側がフロントです)
ちなみにこのジープ、リアサスのピボットを内側に寄せているので、リアサスの動きが劇的に上がっている。
ただ、リアのシャーシが幅広くなっていたり、サスのピボットが外側に寄っているのにもちゃんとした理由があるからなので、僕としては無理してまでリアサスのピボットを内側に移動させたいとは思っていません。
(シャーシの間に燃料タンクがあるので簡単には動かないってのもあります)
そこで、フロントもリアもそれほど大きな改造を施してないのだが、基本的に「縮み重視」なセッティングをしています。
リジットタイプのホーシングを持つクロカン車ってのは、結局、サスが縮み、バンプストッパーにホーシングが当たることで、そこを支点にして「伸びよう」と するわけなので、支点になるバンプストッパーを安易に長くしてしまうと支点が下に下がってしまい、当然のことながら縮みは犠牲になり、反対側も伸びなく なってしまう。
そこが理解できてないのか、安易にバンプストッパーを伸ばす改造をする人が多いのだが、僕は縮んだ時に当たるものを撤去していく方を優先させているし、安易に大きなタイヤは履かないようにすることで、
走破性を著しく上げない、駆動系や操舵系を保護して、長時間のクロカンに耐える耐久力を残すようにしているつもりだ。
■車高が高くなって走れない処は多いが、腹下が引っかかって走れない場所は少ない
僕は基本的に安易に車高を上げることは否定派です。
というのも、さきほど言っていたように、安易に大きなタイヤを履いてしまうとギア比などの問題も大きくなるので大改造が必要になってきたり、駆動系などの負担も飛躍的に高くなってしまうため、「クロカンの腕を上げるように走り込みをする」と簡単に車が壊れてしまう、ということが多くあるからです。
今、僕は34インチのスワンパーを履いてますが、これ以上のサイズのタイヤはおそらく履くことはないでしょうね。
(ハチマルみたいなロングホイルベースの車だと話は別ですが)
ホイルベースが長くなると相対的に腹下が引っかかり易くなるので、多少はショートに比べて上げた方がいいと思いますが、
車高の上げすぎはキャンバーでの安定感を急激にスポイルしてしまうため、僕が例えば家に転がっているハチマルを走り中心で改造するとするなら、
・フロントデフの保護も兼ねて、大きくても34吋程度のサイズのタイヤを装着
・(なるべくなら)車を真横に傾けた際に、前後で同じ傾きになるバランスのコイルを装着
・サスは基本的に縮み重視、タイヤなどが当たるのであれば、タイヤハウスの中を加工したり、スペーサーなどを噛ませることでタイヤとの干渉を逃がす
・若干、カメになりやすいのでサイドシルなどの保護をしておく
・ウインチング前提なので比較的強力なウインチを搭載
・リアにも200kg前後の荷物を載せるので、荷物を載せた状態でバランスを取るコイルを入れる
とまぁ、こんな処でしょうか?
ハチマルの場合も、シャーシは70系と同じく、リアが広いのだが、フロントが動きが規制される3リンクなのに対し、リアは比較的抵抗が少ない5リンクをおごっているため、70系とは違い、リアが圧倒的によく動く構造になっている。
フロントは動くようにすると、タイロッドがリーディングアームに干渉してしまうなど、数多くの問題を解消せねばならないため、僕は基本的にバネとショックだけ最適な長さと硬さのものだけ入れて、後はノーマルに近い状態で遊ぶでしょうね。
そういえば、先日、前後のサスが同じように伸び縮みするようにセッティングしたいという記事を見させていただいたのですが、僕としてはそれは意味があまりないと思います。
というのも、そのようにしてしまうと、例えばフロントだけが異常に柔なくなってしまい、急激に腰のないサスペンションになってしまう、ということが多いからです。
ちなみにランクル70の前後リーフ車は圧倒的にフロントの方がよく動きます。
たとえば、前方にコブがあり、そこにフロントタイヤを乗せると、コブを踏んだタイヤが縮み、反対側は凄く伸びるのですが、リアサスはほとんど動きません(笑)
逆に後方にコブがあり、そこにリアタイヤを乗せると、コブに合わせて車が傾き、フロントサスが派手に動いているのですが、リアサスはほとんど動いていないという状態になることがほとんどです。
僕はこれを以前から「サービス残業のフロントサス&職務怠慢リアサス」みたいな言い方をしていることがありますが、これはこれで問題ないと思っています。
というのも、仮にそれを前後バランスが取れるようにリアを極限まで柔らかくしてしまうと、恐ろしく踏ん張りの悪いリアサスになってしまいますし、また車高も大幅に落ちたり、ジャダーによるリアサスの寿命も落ちてしまいますね。
フロントが良く動き、リアがあまり動かない車としてはチェロキーなどがありますね。
フロントはコイルなので異常にぐにゃぐにゃ動いて気持ち悪い(笑)のですが、リアサスはあまり動かない。
サファリのY60やランクル80などはその正反対ですね。
もちろん、フロントが独立懸架のテラノなどもフロントが動かず、リアが抜群に動くタイプです。
かといって走らないのかとか、クロカンのシーンで使いにくいというと、そんなことはない。
要は、ランクル70でいうと、リアサス中心のライン取りをすればいいだけだし、反対のY60などはフロント中心のライン取りをすればいいだけなんですね。
僕の場合、複雑に入り組んだモーグルなどを登る際に、リアサスが踏むポイントを徹底的に頭に入れておくことから始めます。
フロントは勝手に動いてくれるのである程度適当なラインでいいのですが、リアは左右で踏んでいるポイントが水平じゃなくなると急にトラクションが逃げてしまうからですね。
ランクル70ショートの場合、リアタイヤに近いポジションで座っているので、比較的リアタイヤから伝わってくるインフォメーションがドライバーに伝わり易いので、結構そこは気に入ってますね。
逆にフロントよりリアがよく動く車というのは、フロントがなるべく水平になるラインにねじ込んでしまえば、リアは追従して勝手に動いてくれるし、しっかり 後ろからも押してくれるので、フロントタイヤからステアリングを通してつたわってくるインフォメーションで微妙なハンドル操作をするんだ、ってのを聞いた ことがあります。
■サスストロークが大きいと逆に走れなくなることもあるということは覚えておいてもいいと思う
これはランクル70系などのリーフ車で思うことなのですが、抜群にサスが動くセッティングの車などはビックリするほどブッシュが潰れることが早かったり、ジャダーでショックが折れたり、Uボルトが折れたり、いろいろなトラブルを抱えることが多いようです。
車屋でブッシュの付け替えをするのであれば時間は取られませんが、お金はやっぱりブッシュごときで何万も取られることがありますし、もったいないですよね。
ですので、サスストロークを異常に稼いだ車ってのは走り込みを阻害することも多いってことを覚えておいた方がいいと思います。
また、異常にグニャグニャな車というのはオンロードで驚くほど不安定な車も珍しくないみたいですし、また先日、うちのJr.がやったようなフロントを溝に 落とした3点接地などで僕の車で安定して行ける処をその数段前でコケてしまったり、キャンバーやモーグルで不安定になることが多いということは知っておい た方がいいでしょう。
※この程度じゃ、僕の車ならまだコケません
そもそも本当にコケそうなら、運転席から降りた時点でコケてます(笑)
「車高が高くなって走れない処は多いが、腹下が引っかかって走れない場所は少ない」というのはそういう理由もあるからなんですね。
腹下がひっかかってもハイリフトジャッキなどで軽く持ち上げて通過させたり、ウインチで引っ張って通過させることも可能ですが、
通常の場合、重量車で転倒させてしまうと、その日(もしくはそれ以降ずっと)は引退ですもんねぇ。
引退にならないとしても修理代でウン十万とかありえません(汗)
また、先ほども言いましたように傾けて遊ぶことは到るところでできますが、傾きに耐性がない車だと物理的に遊べるポイントが急激に減ってしまうからです。
「常に車が水平に保てるように走ろう」なんて、おそらくスポーツランド岡山程度の難易度のコースだと1周程度で飽きてしまうでしょう(笑
■車を壊したり、凄い改造をすることがえらいんじゃない
これは僕が普段から思っていることなのですが、車の改造はソコソコが一番楽しめると思いますネ。
先日、LCCOの若手にクロカンの初心者講習会ってのをしましたが、自走の能力はそんなに高くない僕の車でも、初心者たちの車と比べると「熟成」が進んでいる(汗)ってのもあったり、泥に異常に強いスワンパーを履いているってこともあり、全くついてこれませんでした。
クロカン歴が半年にも満たないJr.が運転してそんな感じなのですが、彼らからするともしかすると「あれは車がいいのでよく走るんだ」って思っていたかもしれませんね。
車の改造をほとんどしてない僕の車ですらそんな感じで思われることも多いかもしれないので、いわんや大改造を施した車なんて「あれは車がいいから」って思われて最初から腕を磨く相手として認識されないんじゃないかと思います。
車の改造やセッティングを競い出すと、走りに行くことではなく車から降りてくっちゃべっていたり、車を工場に入れている時間の方が長くなってしまうので、 僕からしてみるとお金はかかるし、競争相手は減るし、腕は磨けないしで良いところが全くなくなってしまうと感じるんですよね。
たとえば先日からアメリカの大改造した車を見て「凄いな」とは思いますが、あくまでそれは参考にする程度で、自分としてはまずああいう改造はやらないでしょうね。
また、改造で誇ろうとするなら、アメリカなどの車検制度が非常に緩い国にいる人たちを相手にしなければいけませんが、明らかに何千万も車につぎ込んでいるような人を相手にしないといけないのはまず僕からしてみたらありえないって思います。
また、車を壊すということも、僕からしてみると下手くそなのを証明しているだけで、えらいとはとても思えないんですよね。
自分にとっては「単独行」というのは腕を磨くために必要不可欠なもの。
なるべく壊さず、潰さず、それでいて遠慮なくアレもコレも走って楽しんでその日に自走で帰ってくる。
これが理想的なクロカン乗りの姿です。
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