超・初心者向けクロカン上達法

まずここでいう「初心者」とは、一般道は普通に運転出来るのだが、オフロードではほとんど運転経験のない人、ということにしておいてください。
僕が教えることが出来るのはあくまでもディーゼル車で、マニュアルミッションに限られます。
ただ、「スタック時の対応」については全車種共通なので、予めご容赦願います。
■教えると言っても・・・
僕が教えるのはあくまでも「練習方法」と「スタック時などの対応」だけです。
ないのは「スタック時などでのアドバイスや誘導」ですね。
スタックと言っても、完全にハマりこんでしまうようなヘビーなものではなく、ちょっと障害物を通過出来ないなぁとか、溝を超えれないなぁと小停止してしまうような小さなものまで含まれています。
流儀やそのグループなどのしきたりみたいなものもあるので、特定の団体などを悪く言うつもりはないのですが、
僕としては「そこは右だ!」とか「このラインを通れ」みたいに誘導することはしたくありません。
先日、アイアンバールカップの話などもしましたが、僕はあの競技の全てに心酔していたってわけではなく、「イマイチ自分たちの流儀に合わないんだよな」って思っていたのが、「バディ」の存在です。つまり二人一組という規定です。
運営上、スムーズに進行させねばならないなどの理由があったのかもしれませんが、普段の自分たちのクロカンに「バディ」はいません。
よほどのことがない限り、自分一人でほとんど全てをこなしますし、他人に手も貸してもらわないですし、ましてやアドバイスなんて聞く耳を持たないので、
僕がハマってジタバタしているとき、何も知らない人が横から「ああしろ、こうしろ」ってアドバイスしてくれたり、「手を貸しましょうか?」などという申し出を受けても綺麗に受け流していました(笑)。
僕のブログをここまで読まれている方はなんとなくご存知かもしれませんが、僕が現場でアドバイスしないのは、「アドバイスされる側は、アドバイスされてもちっとも腕が磨かれることがないから」です。
ですので、先日の初心者向けの講習会で、モーグルが抜けれずに困っている顔をしている人がいたとしても、
「なんで車が前に進まないかわかる?」って聞いて、「分からない」と言ったら、「ほんじゃ、車から降りて状況を確認しましょう」って言わせていただきました。
■自分の目で見て確認し考えて初めて上達する
よく他の団体などがクロカンしている動画などをYouTubeなどで見ていると「そこは右だ!」とか「その段を上がったら左だ!」などと誘導している風景をよく見ます。
・・・で、よく思うのですがアレって何かあったとき大丈夫なの?ってことなんですよね。
まぁ、それはそこ、日本人同士なので誘導したことが原因で何か事故などが起こったとしても問題が起こることはほとんどないとは思うのですが、
最近は目に見えない反日勢力がやたらと増えてきているので、今までみたいになあなあだと怖いなぁと思うようになりました。
実際、僕のビジネスの現場でも友人の中には極めて悪質なトラブルに巻き込まれるケースが激増しているので、それが趣味の世界にまで及んできた場合、非常に怖いと思ってます。
例えばですが、ヒルクライム中に誰かを誘導していたとして、ドライバーが操作を誤り、そのまま坂を転げ落ちて車は大破、ドライバーは死亡。残された家族がヒルクライム中に誘導していた人を損害賠償請求で訴える・・・ということも十分に考えられることなのです。
ここまで極端なケースじゃないとしても、クロカン時に外部からの誘導っていうのを無条件に鵜呑みにして信じるのは危険過ぎるというか、自分の身を守るのに無責任過ぎると思っています。
「クロカンは大人の遊びだ」とか「クロカンの基本は単独行」と言っているのも、クロカンの現場で何かやらかしたとしても、責任を取るのは自分自身だし、誰かに責任に擦り付けるようなものではないからです。
(以前、”オシメの取れた大人のクロカン乗りになろう”って言われてた方が昔おられましたね)
このような「責任の所在」のような問題だけでなく、「クロカン乗りとしての腕を磨く」ということを少しでも考えてあげるのであれば、僕は「外部からの誘導」や「アドバイス」は不要だし、かえって邪魔だと思っています。
■自分の頭で考えてもらうのが基本
旧日本帝国海軍、連合艦隊司令長官の山本五十六の言葉に、

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
というものがあります。
これはいかにして部下にやる気をもたせ、指導していき、スキルを伸ばしていくのかを端的に表した言葉として有名なのですが、”クロカン”の現場には上司も 部下もありませんし、皆、”自分で自分のことは責任がとれる社会人”(そういや一部違うのがいるなぁ)というククリなので、基本的に上下関係もないと僕は 思っています。
だから、「指導してやる」って考え方は間違っていると思うし、「やる気がない人をやる気にさせる」必要もないわけです。(クロカンを辞めたければ勝手にやめればいいだけ)
■「やってみせる」重要性
この言葉でまず使えるのは「やってみせる」という点です。
例えば、自分もそこに車を持ち込んでいて、先行しているのであれば見本を見せることはできますよね。
アイドリングのクローリング程度で通過出来る地形なら、自分がまず見本でキッチリやってみせ、後からくる車にも同じようなライン取りが出来るかやらせてみればいいでしょう。
僕が「改造し過ぎない方がいい」というのも、こういうときに自分の車の戦闘力が高すぎると、後からくる人が最初から思考停止してしまったり、戦闘意欲が消滅してしまうからです。
それから、たとえ一発で通過出来ないとしても、それは全く問題ありません。
というのも、僕はトライアル的な走りが必ずしもクロカンに最適な走り方だとは思っていないので、一発できれいに走り抜けることにあまり意味や価値を感じてないからです。
後から付いてくる人に見せるべきは、どちらかというとこちらの姿勢というか行動ですね。
地形の情報がイマイチ掴めていないのであれば、車から降りて地形や車の状況を確認してみます。
それからパッと走行プランを考え、出来れば後ろの人に「こういう風に走る」というのを宣言してみるといいでしょう。
このように観察(インスペクション)を行う方法以外にも、数回、地形に車を当てながら地形を探り、少しずつ前進距離を伸ばしつつ最終的に走破(引破)させるという方法を取ることもあります。
初心者のうちは、特にこの「何度か走りながら少しずつライン補正をしていく」という技が未熟なことが多いので、その見本を見せてあげるわけですね。
■ライン補正でよく使う技
これは余談かもしれませんが、ライン補正でよく使う技を少し説明します。
まず、フロントタイヤを横方向に動かしたい場合ですが、これは前後に30cmも動かすことが可能なら簡単に行うことが出来ます。
0 件のコメント:
コメントを投稿